別府アルゲリッチ音楽祭 Argerich's Meeting Point in Beppu
アルゲリッチ御大を拝むべく、はるばる別府まで1人でアルゲリッチ音楽祭に行ってきた。初遠征、初一人旅。
- 指揮:シャルル・デュトワ
- ピアノ:マルタ・アルゲリッチ
- チェロ:ミーシャ・マイスキー
- オーケストラ:東京音楽大学シンフォニーオーケストラ
Program
演目はデュトワお得意のフランス物揃い。アルゲリッチ御大はリストのコンチェルト。
リストのピアコンは先日のBRSO来日で聴いて好きになって以来、好きなピアコン堂々の第一位。そんなコンチェルトを大好きなアルゲリッチで聴けるなんて…それだけで垂涎。もはやリスト聴ければチケット代ペイできる。
ドビュッシーとラヴェルの感想は割愛します。デュトワはお得意のプログラムの割に、例の件の影響か本調子でない様子が気がかり。
サン=サーンスのチェロコンはマイスキーのソロ。これまで画面を通して見てきたあの演奏スタイル通りで感動した。そりゃ同一人物が弾いているのだから当たり前なんだけど。
てっきりマイスキーの独壇場になるのかと思えば、オケがマイスキーの音を掻き消してしまってソロが映えてない箇所が何度かあった。記譜上のさらに1,2段階下げた音量で鳴らす意識が必要なんだと気付かされた。
私自身、コンチェルトの伴奏を何度かやったことがあるけど、ソロが映えるかどうかは全く意識せずに吹いてた。数年越しに反省。もし次コンチェルトの伴奏をするときは気を付けよう。
アンコールはバッハの無伴奏1番、プレリュード。超がつく有名曲をテンポ早めにさらりと弾いていった。かっこいー!
パウゼを挟んで大本命、アルゲリッチさま。
チューニングの前に調律師が最終確認しているのを目にして、アルゲリッチのブリランテなサウンドは調律の段階で作られていることを知った。スタインウェイが元々明るい音であるけど、アルゲリッチのために調律されたそれは他と歴然と違う。
肝心な演奏といえば、音大生相手だろうとお構いなしに思いっきりルバートかけて揺らすし、音量も負けないしでアルゲリッチの独壇場だった。
一度か二度ほどミスタッチをしたけど、むしろそれが生演奏を聴いていると実感でき感慨深かった。
何で英語表記がArgerich's meeting pointなんだと不思議に思ってたら、この音楽祭の主旨の1つにアジアの若手音楽家・ファンとアルゲリッチを結びつけるミーティングスポットにすることを掲げていると知り腑に落ちた。
http://swanilda.hatenablog.com/entry/2019/09/19/210859
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ここまで書いて数ヶ月放置してしまったので供養させる。