英国ロイヤルバレエ来日2019 ROHdonq
英国ロイヤルバレエ団来日公演『ドン・キホーテ(アコスタ版)』を見たので、取り急ぎ感想です。
主な配役は下記の通り。オケはシティフィル。
・キトリ(オシポワ)
オシポワのお陰でバレエに熱中したと言っても過言でないほど、私の中でオシポワの存在は大きいので基本的にオシポワしか見なかった。見えなかった。
もはや1幕冒頭キトリのVa.で登場しただけで感激のあまりブラボー言いそうになった。映像でしか見たことがなかった彼女が眼前に登場した感激ったら。カラヤンやクライバーが登場するだけ(!)でブラボーの声が鳴り止まない映像を見たことあるけれど、今なら彼らの気持ちが分かる。
キトリは元来快活なキャラクターであるけれど、オシポワが演じると余計に快活さが際立つ。快活、かつクールに投げキッスしたり強気でやや男前なキトリ。
加えて3幕のVa.を何てことなく軽々しく踊る(本人にとってはそんなことないのかもしれないけど、そう見えた)し、着地時にトウシューズの音がほとんどしないあたり、相当体感が鍛えられていることが伺えた。
扇子をぱちんとしまう仕草はボリショイのコッペリア(スパニッシュダンス)で見た仕草そのまま!これが強気に見えていい。強気なキトリもコッペリアも好き!
・バジル(ムンタギロフ)
ムンタギロフもオシポワに負けず身体能力がべらぼうに高い。あまりの身体能力の高さにムンタギロフのパフォーマンスに私の脳の処理がついて行かなかった箇所があったほど。特に3幕最後のVa.。
・舞台装置
舞台側面の「家」が動く!動くし人が中にはいれたり二階から顔を出せたりする。引っ越し公演をいくつか見てきたけれど、こんなに舞台装置が立派な公演は初めて。よく持ってこれたなぁと思う半面、現地ならばもっとすごい仕掛けを見られるのかもしれないと期待が膨らむ。ロンドン行きたい。
・振付、演出
今回初めてアコスタ版のドンキを見た。他の演出だとガマーシュはキトリに適当にあしらわれてそのまま終わるけど、アコスタ版では3幕冒頭で村娘と惹かれ合う。他の演出に比べて全員がハッピーになるところがいい。
ドンキはみんな嘘つかないし、血が流れないし(ドンキホーテが風車に突っ込んだシーンでもしかしたら流れていた、かもしれないが)ベースがハッピーな物語だから、とびきりハッピーに仕立てるの。すごくいい。またアコスタ版見たい。
ざっと備忘も兼ねた感想でした。